会社を解散する年の申告手続き―経営者が知っておくべき申告義務や申告内容
会社を解散するにも多くの作業が発生します。「事業を止めて終わり」という単純なものではありません。
解散後も税務申告への対応が必要ですし、最終的な清算が終わるまでに複数回の申告が求められます。申告漏れや期限超過といった問題を起こさないよう、最後の処理も適切に進められるよう備えましょう。
解散と清算の違いを整理
「解散」と「清算」はセットで語られることが多いですが、それぞれ意味が異なります。
- 解散・・・会社がこれ以上事業を続けないことを決定した状態を指す。通常は株主総会で解散を決議することで始まる。解散しただけでは会社はまだ法律上存在している。
- 清算・・・解散後に行う後片付けの作業を指す。売掛金の回収、在庫や設備の処分、借金・未払い費用の支払い、残ったお金の株主への分配などに対応する。これらを済ませてはじめて会社が法律上消滅する。
解散から清算が完了するまでの間、会社は「清算会社」として存在し続け、税務上の義務もそのまま続きます。
申告作業は最低でも2回必要
解散してから清算が完了するまでの間、税務申告への対応が最低でも2回発生します。
清算に1年以上かかる場合はさらに増えるということも覚えておくと良いでしょう。そうなると3種類の申告が発生し得るのですが、それぞれ対象となる期間と申告期限が次のように異なります。
申告の種類 | 申告対象となる期間 | 申告期限 |
|---|---|---|
解散事業年度の | 事業年度の開始日 | 解散の日の翌日から2ヶ月 |
清算事業年度の | 解散の日の翌日 (清算が1年超で発生) | 各事業年度終了の翌日から2ヶ月 |
残余財産確定事業年度の | 清算中の最終期間 | 残余財産確定の日の翌日から1ヶ月 |
各申告では、法人税・地方法人税・法人住民税・法人事業税の申告が必要になり、消費税の課税事業者であれば消費税の申告も別途必要です。
3つの申告それぞれのポイント
3種類の申告はそれぞれ内容と注意点が異なります。一つひとつ確認していきましょう。
①解散事業年度の確定申告
解散を決議した日を区切りに、その年の事業年度はそこで終了とみなされます。
たとえば3月決算の会社が9月に解散した場合、4月1日から解散日までが一事業年度となり、この期間の利益をもとに法人税等を申告することとなります。
この申告の期限は、解散の日の翌日から2ヶ月以内です。
通常の決算より事業年度が短くなる関係上、設備などの減価償却費の計算は月割りでやり直す必要があります。
また、解散が確定したら税務署・都道府県・市区町村それぞれに「異動届出書(解散の旨の届出)」を提出しなくてはなりません。申告の準備と並行して進め、届出も忘れることのないようにしましょう。
②清算事業年度の確定申告
「売掛金の回収がなかなかうまく進まない」「不動産の売却先がなかなか見つからない」など、さまざまな事情により解散から清算の完了まで1年以上かかってしまうケースがあります。
その場合、解散の日の翌日から1年ごとに区切った期間を一事業年度とする税務申告の義務が発生します。申告期限は各事業年度終了の翌日から2ヶ月以内です。
清算中でも資産の売却で利益が出れば法人税がかかり、売却代金には消費税が課税される場合もあるためです。「もう事業はしていないから申告は不要」ということにならない点に注意しましょう。
③残余財産確定事業年度の確定申告
すべての資産を処分し、債務の支払いを終えて、株主に分配できる最終的な財産(残余財産)が確定した段階で行う最後の申告があります。
この申告はほかの2種類と違い、申告期限が残余財産確定の日の翌日から「1ヶ月以内」と短く設定されていることにご注意ください。
なお、残余財産が確定したあとは、そのお金を株主に分けるための手続きも必要になります。このとき、出資した金額を超えて株主に戻る部分については、配当と同じようなものとみなされて株主個人に対して所得税がかかる場合があります。
また、会社が完全に消滅したことを法務局に登記する「清算結了の登記」も欠かせません。
税理士への相談をおすすめする理由
解散・清算に伴う申告は、通常の年次決算とは異なるルールや計算方法が多く含まれます。判断を誤ると、過少申告になってしまったり期限超過をしてしまったり、さらにそのミスが加算税・延滞税の発生にもつながってしまいます。
そこで会社を解散すると決断した時点、あるいはその前段階でも、税理士に相談することをおすすめします。
税理士がついていることで、申告の期限管理のほか、残余財産をできる限り多く手元に残すための資産処分の順序や方法などさまざまな専門的アドバイスを受けることができます。はじめての経験で悩み事も多く出てくるかと思いますが、プロと併走することで気持ち的にも楽に取り組めるようになるでしょう。
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M&Aとは
「M&A」と言われても、まだまだ一般的にはよく知られていないのではないでしょうか?テレビや新聞の経済ニュースでは頻繁に目にするようにはなりましたが、まだまだ何のことやらわからない方が多いかと思います。
あるいは言葉の意味は人から聞いたり、本やネット等でなんとなく知っているが、具体的にどういうことなのか知らない人が多数かと思います。それも当然のことです。なぜなら、金融機関やM&Aを手掛けるコンサルティング会社以外の事業会社にとっては、M&Aというのは企業にとっての一大イベントでありますし、むしろほとんどの企業は全く縁のないことも多いからです。したがって、M&Aが一般的に知られるはずもないのです。
そこで、M&Aとは何なのか、またM&Aにはどのような手法があり、具体的にどのようなことなのかを、わかりやすくご説明したいと思います。
M&Aの正式な名称は「Mergers and Acquisitions」であり、M&Aとはこれを略した言葉です。Mergersというのは「合併」、Acquisitionsというのが「買収」のことであり、直訳すると「企業の合併と買収」となります。
一般的に「M&A」と言うと、二つ以上の会社を一つの会社としてくっつける、専門的に言うと複数の法人格を一つの法人格に結合する合併およびある会社の全株式を買い取ってしまう買収といった狭義のM&Aだけでなく、ある企業の特定の事業だけを譲渡する営業譲渡や、資本提携(100%ではない株式の取得・増資の引受)なども含めた、広義の資本的取引のことを包括しています。
MERIT&DEMERIT
M&Aのメリット・デメリット
売り手のメリット・デメリット
1. 従業員の確保
現在、日本の中小企業においては後継者不在により、いつまで事業が続けられるか悩んでいる中小企業経営者が多いです。後継者不在が続いた場合、廃業に追い込まれる企業も少なくないでしょう。そうなってしまうと、従業員やその家族、取引先に大きな影響を及ぼしてしまいます。こうした中小企業がM&Aを行うことで、会社を存続させることができ、ひいては従業員の雇用を守ることができます。
また、M&Aの相手先によっては、その会社のネットワークやノウハウを利用することで、再スタートを切ることができるので、後継者不在に悩んでいる中小企業にとっては、きわめて有効かつ迅速な解決を図るための選択肢となります。
2. 企業体質の強化につながる
M&Aを実行しようという買い手会社は、売り手会社に比べると、資金力、人材などの事業基盤の面で安定した企業となります。
M&Aで事業基盤のしっかりした企業との確固とした関係を築くことができれば、今まで不足していた信用力が補完され、資金調達が楽になることもありますし、また相手先のネットワークを利用することで販路を拡大することができるなど、いわゆる事業シナジーの活用ができ、収益力の強化につながることが期待できます。
3. 売り手の経済的メリット
たとえば後継者が不在のため、自社を廃業・清算する場合、現金や有価証券といった金融資産以外の資産である在庫や機械設備などは換金することが困難なばかりか、往々にして処分費用が嵩み、会社をたたむのに残金が残るどころか、追加での費用の支払いが出てしまう可能性も高いものです。
しかしながら、M&Aを実行する企業にとっては、そういった在庫や機械設備は今後の事業遂行にとって価値となる資産となるばかりか、場合によっては収益力を評価していわゆるのれん価値をつけて株式を買い取ってくれることがあります。
この場合、廃業・清算にかかる手間が、M&Aで軽減されるばかりか、場合によっては手元に残る現金が多くなることもあり、引退後の生活のために大きなメリットとなることでしょう。
もし詳細がお聞きになりたい方は、当社まで、ぜひお問い合わせください。
買い手側のメリット・デメリット
1. 既存事業の拡大や事業の多角化ができる
経済が成熟してくると、既存事業における市場規模の拡大というのは自然には見込めなくなるものです。したがって、自社の事業領域においては、他社の市場シェアを奪うほか売上の拡大が見込めなくなってきますが、これは簡単な話ではありません。
そこで自社の経営戦略やニーズにマッチした企業とのM&Aを実行することによって、自社の事業規模を拡大し、市場シェアを一気に拡大することが可能となります。
また、自社の既存事業の売上が伸び悩んでいる場合は、他の領域への進出、すなわち事業の多角化、新地域への進出という事業戦略を取ることが多いかと思います。しかしながら、ノウハウがない事業に新規に進出する場合は、よほどの事業シナジーがない限り、失敗のリスクが高くなります。そこで、すでにある他業界の会社をM&Aすることで、対象企業の事業ノウハウばかりかすでに獲得しているマーケット・シェアを獲得することができるというメリットがあります。
2. 時間を買うことができる
M&Aを実行することは、自社で一から経営資源である「ヒト・モノ・カネ」を投入して、新しい事業を立ち上げる時間を省くことができ、お金で「時間を買う」ことができるわけです。
3. 失敗のリスクを軽減できる
一般的に自社の既存事業の売上が伸び悩んでいる場合は、他の領域への進出、すなわち事業の多角化、新地域への進出という事業戦略を取ることが多いかと思います。しかしながら、ノウハウがない事業に新規に進出する場合は、よほどの事業シナジーがない限り、失敗のリスクが高くなります。
そこで、すでにある他業界の会社をM&Aすることで、対象企業の事業ノウハウばかりかすでに獲得しているマーケット・シェアを獲得することが できるというメリットがあります。
OFFICE
会社情報
当社は、会計士および税理士のネットワークをベースに設立された会社です。
これまで、多数のM&Aの経験に裏付けられた専門的ノウハウおよびネットワークを元に顧客企業にとって最適なM&Aを実現することが使命であります。
具体的なサービスとして、最も重要なものは、事業承継及び企業規模の拡大を目指している経営者様にとって、最も効果的なM&Aの相手先を見つけ、ご紹介する仲介業務であります。M&A仲介の難しい点は、なんといっても「相手先企業情報の入手及び両者のマッチング」です。
この仲介業務、すなわち出会いがすべてといっても過言ではありません。他社では、どうしても成約ばかりに目を向けて、成約するならどこでもいい、といったことがありますが、当社はこの仲介業務にもっとも力を入れ、またこの仲介において皆様の事業の発展に尽くしていきたいと考えております。
| 会社名 | 株式会社日本企業評価会計事務所(旧M&Aプロ株式会社) |
|---|---|
| 設立 | 平成28年10月5日 |
| 事業内容 | 企業買収および合併の仲介業務など |
| 住所 | 〒102-0093 東京都千代田区平河町2-8-10 宮川ビル4階 |
| 代表取締役 | 近 暁 |
