相続人による廃業手続き|社長が亡くなった後の会社の閉じ方を解説
オーナー社長の急逝により、「会社をどうするか」の判断を相続人が行うケースがあります。
後継者不在で、経営に関わったことのない方が相続人となった場合は廃業を選択することもあるかと思いますが、社長が亡くなっても会社は存続しており自動的には消滅しません。廃業のために何をしないといけないのか、一度確認をしておきましょう。
会社は社長の死亡では消滅しない
1人で経営していた会社であっても、社長個人と法人は別個独立した存在です。社長が亡くなっても法人は存続します。
会社を正式に終わらせるには、株主総会での解散決議、そして清算手続き等を完了させなければなりません。
そのため相続人が会社を閉じるなら、亡くなった社長の個人財産を相続する手続きに加え、会社を清算するための手続きにも対応する必要があります。
株式自体も相続財産となりますので、まず誰が株式を相続するのかを確定させてから、解散手続きに進むという流れになります。
廃業を選択するときの流れ
全体の流れは次のとおりです。
手順 | 手続き内容 |
|---|---|
①株式の相続 | 遺産分割協議等で株式の相続人を確定させる |
②代表取締役の退任登記 | 会社役員が亡くなったことによる退任登記を申請 |
③株主総会の招集 | 株主全員の同意で招集手続きを省略可能 |
④解散と清算人選任の決議 | 株主総会で廃業に必要な決議を行う |
⑤清算手続き | 債権債務の整理、残余財産の分配、清算結了登記まで |
まずは株式の相続と退任登記への対応から取り組みましょう。
株式の相続手続き
中小企業なら、社長が発行済株式の全部または大半を保有しているケースが多いです。
そして株式は遺産を構成する財産の1種ですので、相続人間で遺産分割協議を行い、誰が何株を相続するか決める必要があります。
※遺言書に指定があればそのとおりに取得。
取得者が定まれば、会社に対して株主名簿の書き換えを請求し、新しい株主として名義を変更します。
代表取締役の死亡による登記
代表取締役が死亡した事実を、死亡日から2週間以内に法務局へ登記します。
この登記は、相続人またはほかの取締役が申請できます。死亡診断書または除籍謄本など死亡の事実を証明する書類を添付して申請を行いましょう。
株主総会の開催
会社を解散させるには株主総会での特別決議が欠かせません。
そして株主総会を開くには本来、招集通知を発送するなどの手続きが必要ですが、株主全員が同意すれば招集手続きを省略してもかまいません。相続人が少数で全員が廃業に同意しているのであれば、この方法で手続きを簡略化できるでしょう。
また、解散決議とともに「清算人選任」の決議も実施しましょう。会社財産を整理し、債権者への支払いなどを担う清算人がその後の手続きで必要です。株式を相続した方の中から選任するほか、税理士などの専門家に依頼することも可能です。
清算手続きと登記
解散の決議後、2週間以内に解散と清算人選任の登記を行います。同時に税務署や都道府県税事務所にも解散の届出を行います。
その後は清算人が中心となって会社財産を換価し、債権者への支払いを行います。債権者保護手続きとして、官報への公告と個別の催告も必要です。
すべての清算処理を終えて清算結了登記を行うことで、会社を廃業(消滅)できたことになります。
共同相続における経営権の問題
複数の相続人がおり、株式も複数人で分割して相続すると、経営権が分散され意思決定が困難になるおそれがあります。そのため株式を単独で相続するよう調整するか、相続割合のバランスを工夫することが大事です。
たとえば社長が発行済株式100株すべてを保有していて、配偶者と子2人の計3人が相続人だった場合、配偶者が全株式を相続すれば、配偶者が単独で会社のあらゆる意思決定を行えます。
一方、株式が3人で均等に分割されると、誰も1人で過半数を持たないため、常に協力がないと解散決議ができなくなってしまうのです。
廃業に関しての意見が分かれると手続きが滞りますし、「会社を継続したい」という方と「早く廃業して現金化したい」という方で分かれる可能性もあります。そのため遺産分割で株式を1人の相続人に集約させるか、過半数を確保できる形で分割するようにしましょう。
個人保証債務まで相続される問題
会社が融資を受ける際、社長個人が保証債務を負うこともあります。
もし被相続人が会社の連帯保証人となっている場合、その債務を相続人が承継することになりますのでご注意ください。もし清算手続きで完済できなければ、保証人である相続人に請求が来てしまいます。
そこで会社に多額の債務があるなら「相続放棄」も選択肢として検討しましょう。ただし、社長に株式とは別の資産が多く残っているなら放棄を行う必要はありません。
保証債務があるときは以下の点をチェックしましょう。
- 会社の債務総額と資産価値の差額(債務超過の程度)
- 社長個人が連帯保証している借入金の残高
- 相続財産全体の中での会社株式の占める割合
- ほかの相続財産(不動産、預貯金など)の価値
相続人による会社の廃業手続きでは、相続一般のルールや会社運営に関する法律、税務など多方面の知識が必要となります。相続人だけで対応するのは難しい場面も多いため、税理士などの専門家に相談しながら進めることをおすすめします。
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M&Aとは
「M&A」と言われても、まだまだ一般的にはよく知られていないのではないでしょうか?テレビや新聞の経済ニュースでは頻繁に目にするようにはなりましたが、まだまだ何のことやらわからない方が多いかと思います。
あるいは言葉の意味は人から聞いたり、本やネット等でなんとなく知っているが、具体的にどういうことなのか知らない人が多数かと思います。それも当然のことです。なぜなら、金融機関やM&Aを手掛けるコンサルティング会社以外の事業会社にとっては、M&Aというのは企業にとっての一大イベントでありますし、むしろほとんどの企業は全く縁のないことも多いからです。したがって、M&Aが一般的に知られるはずもないのです。
そこで、M&Aとは何なのか、またM&Aにはどのような手法があり、具体的にどのようなことなのかを、わかりやすくご説明したいと思います。
M&Aの正式な名称は「Mergers and Acquisitions」であり、M&Aとはこれを略した言葉です。Mergersというのは「合併」、Acquisitionsというのが「買収」のことであり、直訳すると「企業の合併と買収」となります。
一般的に「M&A」と言うと、二つ以上の会社を一つの会社としてくっつける、専門的に言うと複数の法人格を一つの法人格に結合する合併およびある会社の全株式を買い取ってしまう買収といった狭義のM&Aだけでなく、ある企業の特定の事業だけを譲渡する営業譲渡や、資本提携(100%ではない株式の取得・増資の引受)なども含めた、広義の資本的取引のことを包括しています。
MERIT&DEMERIT
M&Aのメリット・デメリット
売り手のメリット・デメリット
1. 従業員の確保
現在、日本の中小企業においては後継者不在により、いつまで事業が続けられるか悩んでいる中小企業経営者が多いです。後継者不在が続いた場合、廃業に追い込まれる企業も少なくないでしょう。そうなってしまうと、従業員やその家族、取引先に大きな影響を及ぼしてしまいます。こうした中小企業がM&Aを行うことで、会社を存続させることができ、ひいては従業員の雇用を守ることができます。
また、M&Aの相手先によっては、その会社のネットワークやノウハウを利用することで、再スタートを切ることができるので、後継者不在に悩んでいる中小企業にとっては、きわめて有効かつ迅速な解決を図るための選択肢となります。
2. 企業体質の強化につながる
M&Aを実行しようという買い手会社は、売り手会社に比べると、資金力、人材などの事業基盤の面で安定した企業となります。
M&Aで事業基盤のしっかりした企業との確固とした関係を築くことができれば、今まで不足していた信用力が補完され、資金調達が楽になることもありますし、また相手先のネットワークを利用することで販路を拡大することができるなど、いわゆる事業シナジーの活用ができ、収益力の強化につながることが期待できます。
3. 売り手の経済的メリット
たとえば後継者が不在のため、自社を廃業・清算する場合、現金や有価証券といった金融資産以外の資産である在庫や機械設備などは換金することが困難なばかりか、往々にして処分費用が嵩み、会社をたたむのに残金が残るどころか、追加での費用の支払いが出てしまう可能性も高いものです。
しかしながら、M&Aを実行する企業にとっては、そういった在庫や機械設備は今後の事業遂行にとって価値となる資産となるばかりか、場合によっては収益力を評価していわゆるのれん価値をつけて株式を買い取ってくれることがあります。
この場合、廃業・清算にかかる手間が、M&Aで軽減されるばかりか、場合によっては手元に残る現金が多くなることもあり、引退後の生活のために大きなメリットとなることでしょう。
もし詳細がお聞きになりたい方は、当社まで、ぜひお問い合わせください。
買い手側のメリット・デメリット
1. 既存事業の拡大や事業の多角化ができる
経済が成熟してくると、既存事業における市場規模の拡大というのは自然には見込めなくなるものです。したがって、自社の事業領域においては、他社の市場シェアを奪うほか売上の拡大が見込めなくなってきますが、これは簡単な話ではありません。
そこで自社の経営戦略やニーズにマッチした企業とのM&Aを実行することによって、自社の事業規模を拡大し、市場シェアを一気に拡大することが可能となります。
また、自社の既存事業の売上が伸び悩んでいる場合は、他の領域への進出、すなわち事業の多角化、新地域への進出という事業戦略を取ることが多いかと思います。しかしながら、ノウハウがない事業に新規に進出する場合は、よほどの事業シナジーがない限り、失敗のリスクが高くなります。そこで、すでにある他業界の会社をM&Aすることで、対象企業の事業ノウハウばかりかすでに獲得しているマーケット・シェアを獲得することができるというメリットがあります。
2. 時間を買うことができる
M&Aを実行することは、自社で一から経営資源である「ヒト・モノ・カネ」を投入して、新しい事業を立ち上げる時間を省くことができ、お金で「時間を買う」ことができるわけです。
3. 失敗のリスクを軽減できる
一般的に自社の既存事業の売上が伸び悩んでいる場合は、他の領域への進出、すなわち事業の多角化、新地域への進出という事業戦略を取ることが多いかと思います。しかしながら、ノウハウがない事業に新規に進出する場合は、よほどの事業シナジーがない限り、失敗のリスクが高くなります。
そこで、すでにある他業界の会社をM&Aすることで、対象企業の事業ノウハウばかりかすでに獲得しているマーケット・シェアを獲得することが できるというメリットがあります。
OFFICE
会社情報
当社は、会計士および税理士のネットワークをベースに設立された会社です。
これまで、多数のM&Aの経験に裏付けられた専門的ノウハウおよびネットワークを元に顧客企業にとって最適なM&Aを実現することが使命であります。
具体的なサービスとして、最も重要なものは、事業承継及び企業規模の拡大を目指している経営者様にとって、最も効果的なM&Aの相手先を見つけ、ご紹介する仲介業務であります。M&A仲介の難しい点は、なんといっても「相手先企業情報の入手及び両者のマッチング」です。
この仲介業務、すなわち出会いがすべてといっても過言ではありません。他社では、どうしても成約ばかりに目を向けて、成約するならどこでもいい、といったことがありますが、当社はこの仲介業務にもっとも力を入れ、またこの仲介において皆様の事業の発展に尽くしていきたいと考えております。
| 会社名 | 株式会社日本企業評価会計事務所(旧M&Aプロ株式会社) |
|---|---|
| 設立 | 平成28年10月5日 |
| 事業内容 | 企業買収および合併の仲介業務など |
| 住所 | 〒102-0093 東京都千代田区平河町2-8-10 宮川ビル4階 |
| 代表取締役 | 近 暁 |
